意外と簡単!資産除去債務について

 

こんにちは!

そのです!

 

今回は日商簿記1級・財務会計

から新しく登場する考え方

「資産除去債務」

について解説したいと思います

 

割引現在価値は分かったけど

問題でどう使えば分からない…

 

必要な処理が多くて

今は何をしたらいいかが

分からなくなってくる…

 

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資産除去債務の問題では

こうなることがよくあります

 

反対に、

これが解けるようになると

 

割引現在価値が出てきても

迷わなくなる!

 

複数年にわたる処理が

すらすら解けるようになる!

 

などと

落ち着いて問題の処理ができる

ようになります

 

複数年にわたる処理は計算ミス

どこまでやったかわからなくなる

ことが頻発します

 

そうならないためにも

この記事を読んで

資産除去債務について

マスターしちゃいましょう!

 

それでは資産除去債務

について解説していきます

 

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【資産除去債務】

資産を除去する際にかかる費用

現在価値を求め、有形固定資産の

取得時に加算する処理のことです

 

〈取得時の処理〉

取得時の仕訳の例としては

建物 50,396/現金預金         50,000

                     /資産除去債務 396

このような処理になります

 

仕入の際に発生した諸掛

仕入に含めましたよね

それと同じような考え方です

 

工場を建てた段階で、将来的に

工場の撤去費用や土地の修繕費が

発生することが確定します

 

それがわかっている上で工場を

建てたので、資産計上時に

取得原価に含めることになります

 

ただし、注意点として

費用の発生は資産を除去する時

 

なので

そのまま計上するのではなく

現在の価値に換算して計上する

必要があります

 

そのため割引現在価値の考え方

必要になってくるということです

 

〈過年度の処理〉

将来発生する費用を取得時の現在価値に

換算したため、毎年現時点の現在価値に

修正する必要がある

 

割引現在価値はその時点での価値

なので年が変われば

利率分を利息費用として

資産除去債務を増やします

 

決算時の処理としては(3%の場合)

396×3%=12

利息費用 12/資産除去債務 12

という処理を行います

 

ここでの注意点として

建物は増加させない

というところです

 

最後に確認のために

例題を解いていきましょう

 

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【問題】

「取得時の資産除去債務」

「当期の減価償却費」、「当期の利息費用」を算定せよ

・当期首に取得した建物:600,000

耐用年数:4年

・この建物を除却する際にかかる見込費用:5,000

年利率:8%

 

〈解答〉

取得時の資産除去債務

5,000÷(1.08)⁴=3,675

資産除去債務:3,675

 

当期の減価償却

(取得時の仕訳)

建物 603,675/現金預金        600,000

                       /資産除去債務 3,675

603,675÷4=150,918

減価償却費:150,918

 

当期の利息費用

3,675×8%=294

利息費用:294

となります

 

できたましたでしょうか

複数年にわたる処理

多くの処理を行うため

ミスが起こりやすい問題です

 

その中でも資産除去債務は

毎年同じ処理を行うため

意外とシンプルな問題なので

比較的とりかかりやすいです

 

どうしても複数年度の処理に

苦手意識を持っていた人は

今日の勉強は資産除去債務の

問題から解いてみてください!

 

ここまで読んでいただき

ありがとうございました!